良くも悪くもアメリカ人。

 

個人的に、ベン・アフレックが好きかと言われたら、全然好きではない。

 

理由は、クリスチャン・ベールが作り上げたバットマンのイメージをブチ壊してくれたからだ。

 

ストイックかつナイーブな前者のバットマンに比べて後者はデクノボウという表現がぴったりくるような。だがしかし、私の中でベン・アフレックという役者への評価が大きく変わるきっかけとなる出来事があった。

それはトランプ大統領の誕生である。正確に言えば、トランプを選挙で勝たせてしまうアメリカの白人労働者階級の存在である。それまで私はアメリカという国に対して、悪い部分もあるけれど徐々にリベラルな方向にシフトしてきていると思っていたし、特にオバマ政権になってからは暴力よりも対話で、異なる立場同士の相互理解を尊重する方向に進んできていると思っていた。それがハリウッドにもいい影響を与えていると思っていたし、それ故にイアン・マッケランのようにゲイであることをカミングアウトしているイギリスの役者さんでもXメンシリーズのような大作に起用されたりしているのだ、と前向きに受け止めていた。が、トランプ大統領の誕生によってそんな期待は見事に打ち砕かれた。

 

結局、アメリカはアメリカのままだったのである。そして、そんな自分から見て今もっとも「アメリカ人らしさ」を体現する役者が、ベン・アフレックなのである。映画という現実逃避の世界において、否応なしに向き合わざるを得ない「現実」を突き付けてくる存在としてのベン・アフレック。

恐るべし。